メルセデス・ベンツCLS55AMG 隠されたブレーキフルード漏れのトラブル
こんにちは、山内ガレージ溝部です。
今回の投稿は、ベンツCLS55AMG、エンジンチェックランプ点灯と車検でのご入庫の内容です。
エンジン不調(回転が上がらない)とのことで、レッカーにて搬送いただきました。
まずは診断機を使用してチェックランプ点灯の原因点検を行いました。
診断内容は、複数のシリンダーでのミスファイアでしたのでスパークプラグとイグニッションコイルの交換が必要と判断し、交換作業を行いました。
ピットにて下回りの点検を行っているときに、メーターにブレーキフルード警告メッセージが出ていることに気づきました。
下回りを確認してみると、ポタポタとブレーキフルードが漏れているのが確認できました。
下回りには錆による腐食箇所が複数見受けられました。
その腐食により今回のブレーキパイプからのフルード漏れが発生したと考えられます。
さらに、ロアーアームブッシュのズレを確認しましたので交換が必要になります。
新品と比べると、ブッシュが飛び出ていることが確認できます。
ちょっとした段差で足回りからの異音が発生していたとのことです。
異音の原因はこちらが原因だと判明いたしました。
ブレーキパイプの交換を行なう為には、マフラー・プロペラシャフト・アクスルメンバーの脱着が必要になります。
新品の純正ブレーキパイプは、直線の状態で届きます。
現車に合わせてパイプを曲げ加工を行う必要があります。
ブレーキパイプ脱着後曲げ加工フレアナット作成を行っていきます。
上記の写真の曲がりを再現します。
手作業で曲げていくので、微調整が何度も必要になり、時間がかかりました。
ここで問題発生です。
フィッティング(接合部品)の素材について、納期を優先してOEM品を使用するか、お客様に待っていただいても純正品を使用すべきか。
山内さん(会長)に相談をしたところ、「99.99%ではダメ、100%完璧でなければならない」という強い信念について教えていただきました。
何万回とブレーキの稼働を重ねたときに、わずかな誤差が生じて、高速走行時の重大事故(多重衝突や死亡事故)に直結する可能性があります。
そのリスクを避けるためにも純正品を使用いたしました。
万が一のことを考え純正部品にこだわり整備を進め、完成後ブレーキフルードのエア抜きを行い、漏れがないかを確認し、ロードテスト後も何度も漏れ確認を行いました。
ブレーキは事故に直結する重大な部品です。
今回はたまたまエンジンチェックランプが点灯し、レッカー搬送でご入庫されましたので、ブレーキフルード漏れが発見できましたが、走行中にブレーキフルード漏れが発生していたらと思うとゾッとします。
ブレーキパイプからフルードが漏れていること自体、35年の経験の中でもとても稀なケースでしたが、長年の経験を活かし、慎重に作業を進めることが出来ました。
今回は車検のタイミングで発見できましたが、異常や違和感があれば、すぐに点検すべきだと思います。
法定12ヶ月点検での診断は必要だと認識しました。
異音や異常があれば、いつでもご相談ください。
今後とも山内ガレージを宜しくお願い致します。











